昨日紹介した石崎八幡神社の鰐口、本物は函館市立博物館に所蔵されていますが、
神社には別物のレプリカ(?)がありました。

分かりますよね。これは、まさに大きな鈴そのものです。これを、扁平にしたものが鰐口ですね。
天井の梁から太い縄が垂れ下がっていて、参拝する人は、この縄を振って鈴を鳴らしますね。
境内から、もう一度見て行きましょう。

鳥居をくぐって、最初に見かけたのがこの碑。松代翁頌徳碑。
裏に回って見ます。

松代孫兵衛翁が天保十二年(1841年)六月・・・という文字が見えます。きっと村の功労者
でしょう。さらに裏へ回り上を見たら、昭和4年建立の文字がある。1929年のことです。

境内には、石崎町内会館もある。何と、自動ドアです。すごい!小さな田舎町(スミマセン)
なのに、自動ドアの会館とは!

階段を登って、狛犬を見る。まずは、階段を登ってすぐ右にあった像。

子連れ?足元にしがみついているのは子供? それにしても犬というよりは、ゴジラに近い
顔の表情だ。

左の狛犬。石崎村の表記がある。
実は、1902年(明治35年)に、銭亀沢村・根崎村・志苔村・石崎村の4村は合併し、亀田郡
銭亀沢村となります。だから、この狛犬はそれ以前のもの。多分19世紀に作成されたもの
でしょうね。だから、ホントに古めかしい!
なお、それより以前の1880年(明治13年)に石崎学校が開校しています。

お祭りだからか、日の丸の旗がクロスして立てられている。
昨日、平家の落人と伝えたが、平家の落ち武者は決して武士だけではない。平家の落人
の末裔が、すなわち平家一門の末裔であるという混同がある。
平家方に与(くみ)して落ちのびた者や平家の郎党や平家方に味方した武士の例もあって、
必ずしも平家の落人部落といっても血のつながりのない人もいる。
だから、昨日お伝えした平氏盛阿弥(へいし じょうあみ)は、津軽地方に平(たいら)を姓と
する豪族の、さらに分家らしい、その人物が永享十一年(1439年)に石崎八幡神社の鰐口
を寄進した、ということ。
だからといっても、それはここが平家の落人部落というわけではない。が、平氏を名乗る人物
がいたことは事実。しかも、15世紀前半の、当時蝦夷地に渡って来た和人の中ではかなり早
い歴史であったことに着目したい。

神職の人が入って行きますね。
時系列に並べると、
14世紀後半から末にかけて、先日紹介した道南十二館の一つである志苔館が築造されて
いる。
1439年、平氏盛阿弥が石崎八幡神社に鰐口を寄進する。
1443年、室町時代の武将であり、陸奥・津軽十三湊付近を本拠地とした安藤盛季(あんどう
もりすえ)が蝦夷地へ渡る。松前藩史の「新羅之記録」では、1443年(嘉吉3年)に
現在の岩手県を支配していた南部義政に攻撃されて蝦夷地へ渡った、という記録
が残っている。
1453年、河野政通(こうの まさみち)が宇須岸(うすけし アイヌ語で湾の端を意味する
ウショロケシ)と呼ばれた漁村に館を築く。それが箱の形をしていたので箱館となり、
函館へ。
1457年、コシャマインの乱で、志苔館は陥落。(2月15日のブログ参照)
というわけで、平氏盛阿弥の蝦夷地へ渡った時代は、和人たちにとって最初の時代だったの
です。かなりの先駆者?それとも本州から逃げ延びざるを得なかったのか?
どちらにしても、和人の歴史の初期という事が出来ますね。

1771年(明和8年)江戸時代後半です。現在の社地にご神体を安置しています。

この奥の建物にご神体があります。
1876年(明治9年)村社となります。村の守り神となるわけです。
現在の社殿は、1948年(昭和23年に改築されています。
氏子の人たちが、中へ入って見なさい、といいます。後ろの方でじっくりと見学しました。

40畳ほどの広さの本堂、前列に42歳になった厄年の青年(?)が5人座っています。
この顔ぶれの中では、一番若い人たちです。ご婦人が数人。みなさん、地元の方ばっかり。
この時点では、何とかシャッターを押せましたが、式が始まるとシーンとした緊張感が周囲を
包みこみ、とてもシャッターを押すことは出来なかった。

ホントは、前方の亀や額、絵をアップで撮影したかったのですが・・・。
奥のご神体が奉られている建物が神主さんによってオープンとなりました。
この後、神職により参拝者全員に榊(さかき)の葉が手渡されて礼拝することに。
榊は、神と人との境目であることから境木の意味があって、木偏に神と書く神道の神事に
用いられる植物なんですね。
すごい、厳粛な雰囲気、咳一つ出せない厳かな時間帯でした。
というわけで、北海道の歴史の中では、和人が最初に登場する15世紀に早くも神社が
創建されたこと、さらに平氏と名乗る人物が鰐口を寄進したことなど驚くべき歴史があっ
た事を知り、興奮してます。
まだまだ知らないことがたくさんあります。
まさに、旅とは知ること成り!歴史を、文化を、食を、人物を。
今回改めて、そう感じました。
それでは、また次回 !
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