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太陽が海から昇り海に沈み、様々な色に輝くことから、かつては「五色(ごしきじま)島」と呼ばれて
いた甑島。先人たちが見た五色の光に照らされる美しい島の風景は、今も変わらない。
そんな甑島は薩摩半島から西方へおよそ30km。島へのアクセスは船しかない。
三つの島には空港がないのだ。滑走路を造れるだけの平坦な土地がない。島は連綿と山、山、山が
連なる。

下甑島の瀬々野浦という集落へと峠を越える。フェリーが着いた長浜は九州本土に面した内海側。
一方、これから行く瀬々野浦は東シナ海に面した外海側。気候も潮の流れも全然違う。
舗装こそされど、クネクネと曲がりくねった細い道を行く。標高500m前後か、峠を越えて20分くらい、
やっと瀬々野浦の集落が見える展望台に着いた。
前の平展望所。そこから見た集落。
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現在の住民は105人。全盛期の頃、昭和30年代は1000人以上もの人々が生活していた。
背後の山を見てほしい。
かつて集落では、段々畑を作り、ほぼ自給自足の生活をしていた、という。よく見ると、山にその
名残が見える。山の山頂付近まで耕していたのだ。

反対側に眼を写すと、ありました!ナポレオン岩。
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東シナ海、瀬々野浦沖合約500mの海上に突き出た高さ127mの奇岩ナポレオン岩。
ズームして見よう。
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上に帽子のような松の木が生い茂っている。
横には鼻が突き出ているし、眼もある。これぞ、フランスの皇帝ナポレオン・ボナパルトの顔!

かつてここ瀬々の浦の西山小学校に赴任した校長先生が「皇帝ナポレオンの横顔に似ている!」
と叫んだことから、ナポレオン岩と名付けられたとか。

展望所からの肉眼では、遠くに見える。こんな感じ。
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やっぱり、沖合500mでは遠くに見える。夏だとクルーズ船が出ていて岩の麓まで行けるのだが。
しばしの間、興奮していた。
落ち着きを取り戻して、それ以外の岩も見る。
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それぞれ絶海の東シナ海に屹然と立つ巨岩だが、やっぱりナポレオン岩はすごい!一番だ!
集落へ下り、海岸からもう一度!振り返る。
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東シナ海の荒海とナポレオン岩、実に絵になる!
マンガ「Dr.コトーの島」のモデルとなった瀬々野浦。診療所の先生も毎日ナポレオン岩を眺めて
いたのでしょうね。
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感動のひと時を過ごさせていただきました。ありがとう!下甑島。

集落を歩いて見ました。
地元の人は、ここ瀬々野浦をシンヌウラと呼んでいます。
まずは、閉校となった西山小学校へと歩く。
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確か5年ほど前に、NHKの特集でこの小学校が登場したことがあった。わずか、5人の小さな
小さな小学校。
でも、2年前の平成25年(2013年)3月に閉校になってしまった。

いいなぁ!ここの子供たちは、毎日ナポレオン岩を見ながら授業を受けていたんだな!
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明治13年(1880年)に開校しているから、2013年までの間、133年の歴史を持っていたのだ。
平成12年ナポレオン留学制度開始とあるが、これは辺地の小学校が学校を維持するため
都会から子供を預かる、というシステム。自然豊かな土地での情操教育を謳って募集するが、
それでも過疎化が急速に進行して、ついに閉校となってしまったのか。
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昭和10年(1935年)最多児童数353名とある。ということは、各学年50名ほどだから、学年
2クラスか?それとも1クラスでギュウギュウ詰めだったのか?それにしても子供たちがたくさん
いたのだ。
きっと、戦争直前の「産めよ!増やせよ!」の時代だったのだ。その頃の人口は、軽く1000人を
越えていたんだな、と思う。
それだもの、野菜や穀物を耕すために山のてっぺん近くまで土地を開墾したのだろう。
戦時の苦労が偲ばれる。

この校舎には中学校も併設されていた、という。
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最後に、シンヌウラ集落の人たちみんなで手積みした学校の石垣を紹介します。
奥に体育館が見えますね。
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一人が積み始めた石から始まり、最後には集落全体の力を集め、9年の歳月をかけて積みあげ
られた歴史のある石垣です。

とうとう、やって来ましたナポレオン岩。これを見るために函館から軽自動車で青森に渡り、南下
して本州を縦断、九州も険しい九州山地を南へ、鹿児島県いちき串木野市からフェリーで、ここ
下甑島へ。
実に長い時間をかけて、自分の夢の一つが実現しました。
ナポレオン岩と甑島、そして瀬々野浦集落。

明日はここ瀬々野浦と下甑島の他の集落を歩き訪ねて紹介します。
それでは、また明日!


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