北海道の東半分を走る根室本線は、その終着駅が日本最東端の根室市。その先はわずか
数キロでロシアと国境を接しています。
2016年初夏の旅の最大の目的は、この根室本線の69ある駅を巡る旅でもありました。
それまでは、いわば序章で廃線となった道内の路線を探る旅でした。
それは、江差線、瀬棚線、岩内線、幌内線を辿る旅で、今も残る鉄道遺産を見て感動したり、
悲しんだり。
でも、これからは現在も運行している根室までの、総距離440kmを越す長い旅。
それでは、起点となる最初の駅「滝川駅」からスタートします。

雨の中で写した滝川駅。現在も駅は工事中。現在もというのは、今年鉄道を使っての
冬の旅(3月)で、初日ここで下車し宿泊しましたがその時も工事中でした。
3月初めとはいえ、北海道はまだ冬の季節で翌朝ホームに立っている時の気温はマイナス
20℃。空気中の水蒸気が凍るダイヤモンドダスト現象が見れたほどでしたから。
滝川の名前は、アイヌ語の「ソラブチ(滝のかかる川)」から。函館本線の駅でもあります。
続いて7.2km離れたとなりの駅の「東滝川駅」へ。

1913年(大正2年)に開業しているから、もう100年以上も駅を続けている。無人駅。
ここの駅には、地域の歴史を伝えるものがずらり掲示されていて感動!

左の看板は、旧名の「幌倉(ほろくら)駅」。開業当時の名前です。その時の看板が今も
残されています。
東滝川と改められたのは、戦後の1954年のことで37年間は幌倉駅だったのです。
掲示板には、ここの地域の詳しい歴史が描かれていて、読んでいくうちに愛着を覚えてきて
地元の方は、本当に郷土愛があるんだなぁ、と感じました。

駅前の広場には、地元出身の作詞家の碑があります。昔の童謡の「めんこい仔馬」の歌で、
知っている方もいるはず。
続いて、となりの赤平駅へ。

かつては夕張や歌志内、芦別などとともに炭坑の町として知られた赤平市も現在の人口は、
11097人(2015年)。間もなく1万人の大台を割ることが予想されますが、それにしても似つか
わしくない巨大な建物の駅。
と思いきや、ここは市の文化センターで駅はほんの一部。有人駅です。
裏山は、ぼた山でかつての石炭全盛時代がほうふつされる。駅前は寂しい限り。
続いて茂別駅へ。

アイヌ語の「ポン・モシリ(小さな島)」の意味で、空知川の中州を指している。
かつて炭鉱があり、茂別炭鉱専用線もあったほど大きな駅だったのです。
駅舎内には、こんな大きな絵が飾られていた。

左はぼた山で、炭鉱住宅がいくつも並び大勢の人が暮らしていたのでしょうね。石炭を
運搬する専用鉄道も見えますね。
続いて平岸駅へ。

滝川駅から207.kmの駅で赤平市。平岸と云えば、道民は札幌市の平岸を想像するが、
札幌市平岸には鉄道駅はなく、市営地下鉄南北線の平岸駅があるだけ。
アイヌ語の「ピラケシ(崖の下)」から来ている。
やはり炭鉱の駅だった。東滝川駅からしばらく続く駅は、すべて石狩川の支流である空知川
の左岸に位置していて、河岸段丘上にある。市街地のほとんどは空知川の左岸で、その奥の
高い場所に線路と駅が設置されている。
続いて芦別駅。

何と、駅前には五重塔。駅員さんがいたが、JR北海道の職員ではなく市からの委託された
職員が管理している駅。JR北海道の経費削減なのかな?市へ委託して人件費を減らして
いるのでしょう。だから営業時間は平日7時から18時まで。日曜・祝日は休みです。
駅員さんがいない時は、自販機で購入するのかな?または、車内で車掌さんの清算か?
いや、車内もワンマンカーになっているから下車時に運転手さんに支払うのでしょうね。
ここも炭鉱のあった町でだが、現在の人口は14686人。ここから炭鉱まで三井芦別鉄道が
あったけど、1989年に廃止されています。
なぜ、駅前に五重塔があるのか?勝手な想像で間違っているかも知れないが、かつて芦別
には巨大なレジャーランド、「ライフステージホテル天都」というのがあった。
それは1970年に開業し、2013年8月に閉鎖されたが、そこには巨大な、高さ88メートルもの
北海道大観音と呼ばれるものが設置されていた。
バブル前の1970年からだから46年も前のこと。その当時か、それ以後にレジャー施設が
駅前に五重塔を建てて寄付したのか?と思ったのだが・・・。
さて、続いて上芦別駅へ。

ここも石炭に関係する。この地を開拓下京都植民協会の上芦別農場を買収したのが三菱。
財閥系の炭鉱として、「三菱村」が形成されるほどだった。
それにしても、空知管内の駅を調べるとほとんどが石炭と関係していて、1960年代までは
大いに賑わっていた駅であり町だったことが想像される。
私が小学生のころ、新聞の求人欄には「求む炭坑夫、高給約束 住宅完備」が毎日出ていた。
新聞を読むのが好きで隅々まで読んでいたが、かなりの高給だった、と覚えている。
当時は、全国各地から炭坑夫を集めていて、なかには怪しげな人物もいたが過去は不問。
今でいうなら、福島で募集している除染の作業員か?
そんなことを思い出した。今の炭鉱町は、軒並み人口減少・少子高齢化で高齢者ばかりの寂しい
町となって、人口1万人前後の市がいくつもある。
空知管内では、炭鉱と直接関係ない岩見沢市(8.4万人)、滝川市(4.1万人)、深川市(2.1万人)
以外は皆そうだ。
夕張市(0.8万人)、美唄市(2.3万人)、芦別市(1.4万人)、赤平市(1.1万人)、三笠市(0.9万人)、
砂川市(1.7万人)、歌志内市に至っては3500人だけの市になっていしまった。
続いて野花南(のかなん)駅と島ノ下駅。


野花南駅前には、国鉄開通記念碑があった。大正2年というから1913年。

この間、雨が止むことなく降り続いています。しかし、雨が多い旅、実に自分は雨男です。

島ノ下駅は、上川管内の富良野市。でも、ここは山の中で周辺には人家は数軒。
農業が主の集落か?
ということで、ここまでで10の駅を紹介してきました。69駅は多い。この先59もある。
それに、廃止された駅もいくつもある。今年の3月26日にも全道で8つの駅が廃止されたが、
それ以前にも、乗客が少ないとの理由で数多くの駅が廃止されています。
根室本線の旅、明日からも続けます。明日は北海道のヘソである富良野駅へ。
しかし、雨が続いています。今日6月25日は暴風雨。庭のコンポストが強風で飛ばされて
いました。びしょ濡れになりながら、元に戻したが全国各地で豪雨になっていますね。
今年の6月は、夏至があるのにかかわらず日照時間が少ない。早く天気にな~れ!
では、また!
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